佐々木式・消費者対応マトリクスについては、代表の佐々木が永く企業の消費者担当として現場や組織マネジメントで培った経験と知識の集大成です。
いざ消費者トラブルがあったとき、このマトリクスを念頭においたキッチリした消費者対応を行えば、企業不祥事には発展せず消費者被害も最小限に抑えられるのです。
非常にシンプルで大切なマトリクスにもかかわらず、残念ながら完璧に対応できている企業は多くありません。
消費者トラブルがあったときに、最も重要かつ緊急を要することは、被害者の救済である。
それと平行して行わなければならないのは、
①製品やサービスに問題(欠陥)がアリなのか・ナシなのか?〔マトリクスの右か左か?〕
②当該事故と製品やサービスとの因果関係がアリなのか・ナシなのか?〔マトリクスの上か下か?〕
専門家も巻き込み現品や現地調査も行ったうえでの事実確認こそが緊急かつ最重要課題である。
問題の内容によっては、外部の第三者の意見を交えて検討する必要もある。
事実確認のうえ、マトリクスのどの象限に問題を落とし込むのかが判って初めて、企業として被害者救済の最終意思決定が行えるのである。
なかには、事実確認に時間がかかる、クリアには判断できないケースもあるが、時間や費用そして人を投入し丁寧に事実確認に行うことこそCSR;企業の社会的責任だ。
多くの企業が間違えやすいのは、解決を急ぐあまり、消費者の目先にお金やモノを提供し誤魔化そうという姿勢だ。
これは、事実確認と平行して行う被害者救済とは意味合いが異なる。
事実確認が出来ていないにもかかわらず最終決着することは、責任の所在を不明確にし、再発防止につながらない、最悪の消費者対応である。
以上の記述は「佐々木式・消費者対応マトリクス」の序章に過ぎない。
マトリクス表の字ズラだけを眺めても何のことやら、というのが普通の感覚であろう。
例えば、マトリクス上で右か左か微妙なケースの対応の仕方はどう判断するか?
はたして落としどころは?
右上の黄色枠の問題と判断したが、実際の解決策はどのようにすべきか?
議論は尽きないが、佐々木の講演では明快に結論付け解説し共感を得ている。
機会があれば是非お話させていただきたい。